総務省の有識者会議が、2019年8月30日【AMラジオ局のAM放送廃止】と【FM放送への転換】を容認することで一致しました。
影響は、2023年にもAMを停波するラジオ局が出てくる見通しで、将来的には国内の大半の地域で民放のAM放送がなくなる可能性があるということです。
こんにちは shumanです。
現在の国内のラジオ放送はAMとFM、短波放送の3種類です
現在私たちは、ラジオ放送で、旧来からのAM放送とFM放送を楽しんでいます。
併せて、2015年からはAM放送局がFM放送(ワイドFM=FM補完放送)を開始しました。
ワイドFMの放送内容はAMと同じですが、受信機によっては受信できない場合もあります。
ですから、今後新しくラジオやステレオなどを購入する際は、『ワイドFM』が受信可能な機種を選ぶ必要があります。
でないと、ラジオ番組の選択肢が今より少なくなってしまいます。
具体的には『ワイドFM』を聴くには、FMの受信周波数で90.1MHz~95MHzに対応できることが必要だからです。
では、ワイドFMの放送局の周波数が全国でどのように割り振られているかご存じですか?
周波数90.1MHzのABSラジオ(秋田県)から周波数94.6MHzのRCCラジオ(広島県)、IBS茨城放送(茨城県)まであり、FM周波数が90MHz未満までしか受信できない古いラジオなどの受信機では、せっかくの放送が受信できないというわけです。
今までは、「うちはAMで聴けるから関係ない」と言っていた人もそれでは済まなくなるというわけです。
そもそもワイドFMって何?
ワイドFMについては、下の記事にまとめました。
AMラジオ放送廃止の理由と目的は?
現在AMラジオ放送局は、広告収入の低迷と聴取者のラジオ離れで経営が苦しくなっており、ワイドFMに一本化して設備投資を効率化することが喫緊の課題になっています。
しかし、現行法ではAM放送の停波は認められていません。
今回の決定は、制度変更を求めていた民放連の要求を総務省が容認したということになります。
但し、電波が届きにくい地域のために、「緊急災害時の情報機器としてAM放送を残さなければならない」という国の立場もあります。
そのため国営放送であるNHKはAM放送を継続する予定です。
いわば、放送のセーフティネットの役割を担うわけですね。
AMとFMの違いとは?
AM放送 | FM放送 | |
建物内 | 聞こえにくい | 〇聞こえやすい |
山陰 | 〇電波が回り込みやすく聞こえやすい | 電波が回り込みにくく聞こえにくい |
アンテナ設置場所 | 川辺など広い敷地 | 山頂や鉄塔 |
到達範囲 | 〇海外にも届く | 数十キロ~100キロ程度 |
音質 | 雑音が入りやすい | 〇雑音が入りにくい |
上記のように、それぞれに長所・短所があります。
そのため、危惧されるのは難聴地域(面積の広い北海道や九州の離島など)や対応ラジオが普及していないことです。
弱者切り捨てにならないように、難聴地域への対策や、ワイドFM放送に対応するラジオの普及率を高めることが必要ですね。
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今後の流れは?
1、2023年実証実験(AMを長期に停波)
概要を2020年までに公表
---実証期間中は災害に備え、AM放送を再開可能にするため設備は残す
2、2028年各局がFM転換できるように制度化する方針
そんなに先の話ではありません。
日頃ラジオはあまり聞かないという人、関係ないと思っている人も、変更される内容を承知しておく必要がありそうですね。
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こんなラジオもあります。
それではまた