こんにちはShumanです。
映画「うん、何?(うん、なん?)」を紹介します。
最初「なんだか変な題名の映画だなあ?」という印象で話題作でもなく、何気なく見始めたんですが、これが意外と面白かった。
カテゴリーとしては青春映画ですが、世相を反映したような暗い、今風の登場人物はいないし、観終わった後の後味が爽快で、なんだか得した気分です。
この作品の存在を知らない人に、ぜひ観てもらいたいと思いました。
■監督は?島根5部作って何?
監督錦織良成(にしこおり よしなり 「にしこり」ではありません)島根5部作の2作目にあたります。
ちなみに、第1作は2002年「白い船」(主演:中村麻美 濱田岳)
第2作 2008年「うん、何?」(主演:橋爪遼 柳沢なな)
第3作 2010年「RAILWAYS
49歳で電車の運転士になった男の物語」
(主演 中井貴一)
第4作 2013年「渾身KON-SHIN」(主演:伊藤歩 青柳翔)
第5作 2017年「たたら侍」(主演:青柳翔 AKIRA)
※第5作は、出演者橋爪遼の不祥事で上映中止、お蔵入りで幻の作品になりそうです。「表参道高校合唱部」と同じケースですね。
島根県出身の錦織監督が出身の島根県を舞台に制作した第2作目というわけで、高校3年生になった須賀鉄郎(てつお)と稲田多賀子(たかこ)の幼馴染の恋物語を軸に、過疎化の進む地方の問題や、鉄郎の母の病気などを絡めた青春映画です。
もう10年前の映画ですが、島根県雲南市の美しくゆったりした情景に「懐かしさ」を覚え癒されます。
■見どころは?
主人公2人が初々しく、周りの友達や祖父祖母役の役者さんがいい味を出しています。鉄郎の母親役の宮崎美子や島根をこよなく愛する担任教師役の甲本雅裕といった有名な役者も出演していますが、主役2人を含めあまり知らないことが好結果を生んでいるようです。
「願い橋」のシーンは必見です。多賀子の鉄郎への気持ちを、観ている人それぞれに考えさせてくれる心憎い演出です。
また、「ヤマタノオロチ牛乳」ならぬ「ヤマタノオチチ牛乳」の話はくすっと笑ってしまいます。
また、泳げない鉄郎が告白を失敗する度に川で溺れかけ、水泳部の多賀子が救うシーンも笑えます。
でも、ここでも過疎化の影響で水泳部廃部の問題が語られます。
映画の題名としては、「うん、何?」は正直「もっと何とかならなかったのか?」と興行的な効果を考えてしまいます。
見終わった後なら、「内容をストレートに表している」とも言えますね。