「死ぬほど読めて忘れない 高速読書」上岡正明著 を読みました。
本を「早く読んで、しかも内容を理解し、忘れない読書術」を教えてくれる本です。
いわゆる速読とは違います。
眼球を素早く動かす訓練や写真を撮るように文章を読む方法ではありません。
ベストセラー9万部突破!(2019年12月現在)しています。
読書に苦手意識がない人でも、こんなことはありませんか?
「なかなか1冊の本を最後まで読み終えることが年々難しくなってきた。」
「まとまった時間が取れなくて、何回かに分けて読んでいるうちに挫折した」
「せっかく頑張って読み終えても、結局何が書いてあったのか、ポイントを覚えていない。」
あるいは
「いつのまにかどんな本だったかも忘れてしまう。」
そんな時、大事な時間を無駄にしたように感じてがっかりしませんか?
それが何回も続くと、本を読むこと自体が億劫になったり、いやになったりしませんか?
これはそんな人の役に立つ、「読書術」の本です。
こんにちは shumanです。
目次
高速読書はスピード×記憶定着 両方を実現する
読書術です
こんなキャッチフレーズが巻頭に書いてあります。
本当かなあ?胡散臭い「速読術」じゃないの?
習得するのにすごく時間がかかったり、コツがいるんじゃないの?
これまで何らかの速読術の本や講座にチャレンジして、うまく効果が出なかった人ほどそんな風に疑ってかかるのではないでしょうか?
そこで著者の上岡正明さんは、眼球を早く動かしたり、写真を見るように文章を読む方法は科学的に不可能だと言い切ってスタートします。
高速読書と速読は目指すゴールがまったく違うんです。
従来の速読法のように「本1冊を3分で読める方法」ではない。
これは「1冊を30分で3回読む方法」だと言うんです。
「高速読書で月15冊読めて、内容を忘れなければ読書がとても実り多いものになる。」と主張しています。
確かにそうかもしれません。
じゃあ具体的にはどういう読書をすればいいの?
①「分散効果」②「エピソード記憶」③「アウトプット」
脳科学で効果が明らかになっているこの3つを駆使した読書術なのです。
どうすれば本を「速く読めて」「記憶に残り」「アウトプットに使えるか」を念頭に、工夫して編み出した方法だそうです。
人生の豊かさは読書量で決まる。
「高速読書」は、それを実現させる最強の武器である。
一度(騙されたと思って)試してみたいと思ってしまいました。
①分散効果
[1冊を30分で3回読む]
1回目を15分、2回目を10分、3回目を5分で読みます。
200ページの本を「1ページを5秒で読む」と目標設定します。
すると15分で読み切ります。
(200×5秒=1000秒 1000秒÷60秒=16.7分)
300ページなら「25分で読了する」と目標設定します。
(300×5秒=1500秒 1500÷60秒=25分)
3回に分散することで記憶に留まりやすくなり、1回目~3回目をそれぞれ別の場所で行うとさらに効果が高まります。
これが「分散効果」です。
15分を超えると集中力が保てないため適宜休憩をはさむことが効果的です。
では具体的には本をどう読むのか?
ロケットスタートリーディング
「ストップウォッチ」などのタイマーを用意します。
多機能なものではなくシンプルなもので構いません。
「集中力」「達成感」「記録管理」のために必要です。
「人間は始めと終わりを強制的にロックされると、その間の集中力が飛躍的に高まる」ことがわかっています。
スタートボタンを押すと同時に、わき目もふらず一気に読書を開始。
これが「ロケットスタートリーディング」です。
目次とあとがきは読まなくていい
「速読術」では、この二つを読むことで本の理解が早くなると考えます。
しかし「高速読書」ではこの二つを飛ばします。
なぜなら、本文を目的意識をもって読めばいいことで、重複しているから無駄だというのが著者の意見です。
読む価値のない個所を見つけてどんどん読み飛ばせ!
つまり、「自分にとって読む価値のあるところや目的に合ったところだけにフォーカスすることが大事」と言っています。
何が大切で何が大切じゃないかを先に決める。これで脳の記憶力を最大限に活用しながら、だれでも楽々と早く読めるようになるというわけです。
①回目は、とにかく早く読むことを前提に、文字を振り返らず内容を理解する。
「漢字だけ読めば20倍速くなる」
「つまり読み」を意識する。
ー頭の中で「つまり何?」とつぶやきながら本を読むと、大切な部分とそうでない部分が無意識に区分できるようになります。
主張や結論のある場所は決まっているので、把握するのは難しくないのです。
つまり、「結論を中心に構造を理解する」ことが大事です。
ただ漠然と読むのではなく、「(その本の著者が何を言いたいのか?)目的意識や探求心を持って読め)ということですね。
「重要なページにドッグイヤーする」
ドッグイヤーについて、著者の注記や説明がなく最初何のことかわかりませんでした。
私が知らないだけで、一般的なワードなんでしょうか?
「ドッグイヤー」Dog Year=「犬の年」ですよね。
調べると「犬の1年は人間の7年に相当する」ということで技術革新の速さを例えるときに使うそうです。
でもこれは的外れ
Dog Ear(=犬の耳)こちらのことですね。
しおりの代わりに本のページの角を三角形に折り曲げること。
折ってできた三角形が「犬の耳の似ている」ことからこう呼ぶそうです。
付箋は道具が必要で、はがれる心配があるため、使わない派だそうです。
Dog Earをつけると、2回目3回目の読書の時に、自分の目的に沿った重要点や琴線に触れた箇所が明確になるというメリットがあります。
Dog Earのあるページを中心に再読すれば、読み終わりも早くできます。
つまり、2回目はドッグイヤーしたページの前後と、1回目で理解が追い付かなかった部分だけでOKです。
また、ドッグイヤーで分厚くなった本は自分にとって重要な、価値ある本だということが一目瞭然です。
読み込みの2回目に使うのが「エピソード記憶」。
著者推奨の読み方が「青ペンなぐり書きリーディング」です。
※この②「エピソード記憶」③「アウトプット」は、別の機会にまとめることにします。
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まとめ
1、「高速読書」の効果は、月に1,2冊しか本を読めなかった人が12-13冊読めるようになる。
2、高速読書と速読は目指すゴールがまったく違う。
従来の速読法のような「本1冊を3分で読める方法」ではない。
これは「1冊を30分で3回読む方法」。
3、①「分散効果」②「エピソード記憶」③「アウトプット」がポイント
4、「つまり読み」を意識する。
5、「重要なページにドッグイヤーする」
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