俳優の大泉洋が「財政再建団体」寸前の150億円の借金を抱えた街(北海道緑原町)を再建しようと奮闘する商社出身の町長役を演じました。
2012年のWOWWOWドラマです。
財政難の北海道夕張市が、2007年に全国唯一の「財政再建団体」になったこと、ご存じですか?
このニュースを思い出してしまいました。
夕張市に市長として乗り込んだ鈴木直道氏(現在の北海道知事)のニュースがさらに物語にリンクしているように感じます。
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こんにちは shumanです。
2012年放送の全5話のドラマですが、とても面白かったので紹介します。
最初は大泉洋が出てるので・・・という軽い気持ちで見始めたんですが、コメディではありません。
「地方の過疎化」、「少子高齢化」、「地方の公共事業にまつわる利権」を扱う社会派のドラマです。
重すぎず今の日本が抱える数々の問題をわかりやすく教えてくれます。
弱小ラグビーチームを再生させる「ノーサイドゲーム」(TBS 2019年放送)を彷彿とさせる物語です。
時間が止まってしまったかのように町の職員や住民があきらめていた、町財政の再生への希望。
商社をやめて出身地の立て直しに奔走しついには周りの職員、議員たちをまきこんで解決に向かうという物語です。
その新町長役が主人公である大泉洋の役どころです。
鈴木直道北海道知事がモデルなの?
最初、2011年夕張市長になり、財政再建に取り組んだ鈴木直道氏が物語のバックボーンなのかと思ってました。
当時鈴木氏は東京都職員で2年間夕張市に出向していました。
出向が終わり東京に帰るとき、市長に立候補するよう依頼されて、敢えて火中の栗を拾うべく安定した東京都職員の職を捨てたということです。
でも原作の「プラチナタウン」の方が先に世に出て、このドラマは鈴木氏の夕張市長当選後に放送されていました。
再生に取り組んだ7年を経て、2018年鈴木市長が北海道知事に立候補し当選したことでまた脚光を浴びることになりました。
どんな物語?
原作は楡周平の小説で、舞台は宮城県になっています。
ドラマでは主人公大泉洋の出身地である北海道が舞台。
但し、「緑原町」は架空の町です。
登別市がロケ地になっているので、地元の人には身近に感じる方もいるかもしれません。
物語は、町予算の無計画な公共事業発注で150億円の負債を抱え、国の管理下に入る「財政再建団体」として、自治権を放棄せざるを得なくなるのを目前に、突然現職町長が「もう疲れた」と辞任することから物語は始まります。
四井商事でエリートサラリーマンとして順風満帆な人生を送っていた山崎鉄郎(大泉洋)は、ある日出身地の旧友熊沢健二(平山浩行)に同窓会に誘われます。
そこで、緑原町が財政破綻寸前であることを知らされ、町長立候補を懇願されます。
出身地のピンチに対する義憤から酔った勢いもあり、いったんは承諾する鉄郎ですが、事の重大さに気づき断ります。
そこから、改めて町長を引き受けるまでの葛藤が実に丁寧に描かれており、物語の世界に見る者を引き込んでいきます。
財政破綻の原因となった「箱もの行政」の負の遺物を逆転の発想で「高齢者テーマパーク」の目玉としてアピールし、長老議員の鎌田武造(カマタケ)柄本明を中心とした建設族や利権と闘いながら、いかにして自主再建策を町議会で認めさせるか、自身を陥れる不信任決議を否決させるのか、必見です。
共演者は?
親友で副町長として、山崎を手助けする熊沢健二ー平山浩行、
町役場の町長秘書山田ー谷村美月、
落ち込む失意の鉄郎にはっぱをかける鉄郎の元カノー檀れい
再建反対派のリーダー鎌田武造(古狸の長老議員)ー柄本明、
その腰ぎんちゃくで実は次の町長を狙うー相島一之
最後にキーマンになる「高齢者テーマパーク」支援の東光物産の児島ー渡部篤郎
他にも、板尾創路、マギー、光石研、田中直樹、松尾諭などがいい味出しています。
主題歌は?
福山雅治「道標(道しるべ)」。
全5話の物語の最後に流れます。
哀愁を帯びたバラードでとても余韻の残る名曲です。
大泉洋と福山雅治はバラエティなどでよく仲の良さやエピソードが語られますね。
そんな縁で今回も劇中で使われることが決まったのかもしれません。
ぜひ一度ご覧ください。
現在、amazon・プライムビデオで見ることができます。
プライム会員の方は、視聴制限のない今のうちに、是非見てくださいね。
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俳優・大泉洋に興味のある方にはこんな映画も紹介します。
いろんな役がこなせる俳優だとわかるとともに、その出演キャリアの長さに驚くかもしれません。
「探偵はBARにいる」1・2・3
「恋は雨上がりのように」
https://shuman01.com/koiwaameagarinoyouni/
「I AM A HERO」
それではまた